違いの話。

今日のスコーンは

いつもよりちょっとこんがり焼けてる気がする。


今日のスコーンは

こないだよりちょっとしっとりしてる気がする。




おんなじお店で、

おんなじひとがつくる、

おんなじお菓子なのに

そんな風に感じることがある。





単なる気のせいかもしれないし

もしかしたら

店主が意識的にそうしているのかもしれない。


どちらにせよ

わたしはそんな瞬間が、結構好きだったりする。


どっかのCMじゃないけど

違いがわかるオンナ、ってやつ?(笑)





もしかすると

店主からすればちょっと失礼な話なのかもしれない。


だって作ってる側はきっと

できるだけ変わらないおいしさを作らなきゃ

それが自分の味だって

必死で頑張ってくれてるんだと思うの。


やっぱりみんなプロだし

自分の表現したいものにきっと

誇りをもってると思うから。





でも、いつ行っても「まったくおんなじ」なんて

ちょっと味気ないじゃない、

なんて思ったりする。



わたしたちは

機械で作られたものでも

常に同じ環境に設定された工場内で作られたものでもなく


そのひとの手で、

そのときに、

作られたものや時間を

楽しみに来ているのだから。






”いつもの”も、”前の”も、

あってないようなもので

どんなスコーンもそこで過ごす時間も

ふたつとして

まったくおんなじものなんてない。



何度も通っているお店のものであっても

毎回毎回、一期一会なの。



毎回毎回、

はじめまして、と、バイバイ。




だからちょっとくらい、

違いがあるほうが

わたしは好き。



粉のカタマリ。

スコーンってほんと自由。 つくり手が「スコーン」と名付けてしまえば それがパンのようにふかふかであろうと クッキーのようにサクサクのぺったんこであろうと それは「スコーン」以外のなにものでもなくなるんだもの。 千差万別。 個性あふれる不思議な不思議な"粉のカタマリ"。 そこに込められた、店主のメッセージを 感じたい、伝えたい。

RIN

スコーンの人。
カフェエッセイの制作、ちょこっとライターもやってます。
スコーン求めて全国カフェ行脚。
ザクザク茶色い焼菓子とおいしいカレーが好き。