おすすめの話。


わたしも、ついつい口にしてしまう。



「おすすめ教えて!」



へたのよこ好きで続けてきたお店巡りやブログも

気づけば10年。

畏れ多くも、わたしもたまに聞かれる。



「おすすめのカフェ教えてください」

「どこのスコーンがおすすめですか?」



そうだなあ、と考えてみるも




実は、この質問にいつも

なんと答えて良いのかわからないというのが本音で。

ちょっと、悩んでしまう。



いつだったか

とあるカフェの店主が言ってた言葉を思い出す。


「おすすめの珈琲は何ですか?

このケーキにはどの珈琲がおすすめですか?

とよくお客さんに聞かれるけれど、困ってしまうんです。

だって、その人が今どういう気分で、この場所に来て何を感じ

そのケーキや珈琲で何を感じたいのか、わからないから」と。




当時はなんとなく聞き流していたけれど(ごめんなさい)

今はすごくよくわかる。




わたし自身、気分やそのときの体調、環境によって

食べたいスコーンも変われば、過ごしたいお店も変わる。

もちろん、もともとの好みはある。

人間だもの(あいだみつを風)。

でも、場合によっては

好みでないところに行きたいことだってあるし

冒険してみたら、思いもよらない出会いに遭遇するときだってある。



情報はたくさんたくさんあふれてるから、少しだけ参考にしながら

今、自分がどんな気分で

その場で何を感じようとしているのか

素直に向き合ってみてもいいんじゃないかな。



先入観や思い込みがあると、まっすぐ見えなくなっちゃうから。



失敗してもいいじゃない。

流行りのもの、一番人気のものじゃなくても

自分が絶対求めているおいしさじゃなくても、いいじゃない。



そのとき自分が惹かれたものが

きっと何より求めていたもの。

無意識のうちに、必要だったもの。




誰かの、何かの情報に左右されずに

もっと自分で、何かを感じたい。

自分に、正直になりたい。

その場にいるのは、「誰か」ではなく自分なのだから。


粉のカタマリ。

スコーンってほんと自由。 つくり手が「スコーン」と名付けてしまえば それがパンのようにふかふかであろうと クッキーのようにサクサクのぺったんこであろうと それは「スコーン」以外のなにものでもなくなるんだもの。 千差万別。 個性あふれる不思議な不思議な"粉のカタマリ"。 そこに込められた、店主のメッセージを 感じたい、伝えたい。

RIN

スコーンの人。
カフェエッセイの制作、ちょこっとライターもやってます。
スコーン求めて全国カフェ行脚。
ザクザク茶色い焼菓子とおいしいカレーが好き。